概論的欠点と対策
旧来から、羽毛やフンがアレルギーの原因になったり、オウム病などウイルスや真菌(カビ)など人体にも危険な病気があると言われている。
これらの病気は、同一環境(空気中に)に生きる生物の宿命であるが、人とより近縁なサルや哺乳類に比べれば、格段に安全だと思うがどうだろう。
尚、私は病気については知識不足なので、このことについては他のHPや本で研究してもらいたいと思う。
1.パウダーと微毛
鳥類を飼育していて最も気になることが「パウダー」と呼ばれる白い粉と羽のクズのような微毛。
小型種は「換羽期」以外にはさほど気にする程ではないが、大型になるほどその量も多くなることを理解しておこう。
このことで最も深刻なのは白色オウム(ヨウムを含む)である。個体差もあるようだが、この種は常時羽根が入れ替わっているらしく、1日で床が白くなる程パウダーが出る。羽根毛を撫でただけで手のひらが真っ白になるくらいである。また、微毛も深刻で室内では空気中に漂うのが解るほどだ。
続いて、大型インコ類とオカメインコ。大型インコ類は白色オウムほどではないが、それでもかなりの量を撒き散らす。コストパホーマンスの高いオカメインコだが、この件に関するかぎり中型インコ類では最も困る種のひとつ。むしろ、悪い意味で大型インコに勝るとも劣らないといっても過言ではない。
特に、危険なのは空気中に浮遊する微毛で人体に入り気管支炎になったりすることもあるらしい。
「対策」
これも、籠と室内の清掃をまめにすることが基本だが、「エアー・クリーナー」を設置するとより安全に飼育できる。しかし、それでも同じ部屋で寝起きをともにすることは止めたほうがいい。特に、大型インコやオウム類は同居不可能と思うくらいでよい。
尚、エアー・クリーナーを設置する場合は適合能力以上のものを購入することをお勧めしたい。
2.糞
鳥自体は臭いの少ない生物だが、実際に飼育してみると最初に気になるのは糞とその臭いだ。
特に、すり餌食の野鳥系、動物食のものは臭いがきつく、軟かい糞をする果実食のものは不潔になりやすい。
一般的に種子食のものは臭いが少なく、硬い便をするものが多いので比較的清潔だが、カナリヤのように軟便な種もあり、この食性のものでも臭いが強かったり不潔になりやすい種もある。また、繁殖(育雛)時に鶏卵を与えるカナリヤなどは、この傾向が強くなる。
尚、糞は長期間ほっておくと乾燥し、空気中に散らばり、アレルギーの原因になる場合もあるので注意が必要だ。
「対策」
基本的には、まめに清掃するしか手はないが、底板に新聞紙などを敷き、清掃しやすくするなど管理面の合理化をしよう。
併せて、繁殖をさせる個体では、繁殖している期間は基本的に清掃ができない(驚かせないため)ので、飼育場所の検討を十分しておく必要がある。
3.鳴き声
鳴き声を楽しむ野鳥やカナリアなどは美しい囀りであり、特殊な人以外は不快に感じることはないだろう。
しかし、インコ類、特に中・大型種はこの件については極めて深刻だ。多分、通常ペットとして飼育できる生物では最も大声でやかましく聞こえるのではないかと思うコンゴウ・インコ類。
続いて白色オウム、これも強烈な鳴き声を発する。声の大きさはサイズに比例すると言うが、この種は大型犬の遠吠より大きく、しかも聞きづらい声質なのである。
ちなみに、私はオウム類では鳴き声が小さいほうだといわれる「シロビタイ・ムジ・オウム」を飼育しているが、ある日、籠を掃除していて耳元で鳴かれ、耳鳴りが3日間以上も続いた程のダメージを受けたことがある。そのくらい強烈な鳴き声だ。
第3位はボウシインコ系、それに続くのがゴシキセイガイインコなどのヒインコ系中型インコ。
同種でも個体差はかなりあり、ほとんど鳴かないものもいる。運悪く、よく鳴くものを飼ってしまったら”騒音を受入してしまった”と思ったほうがよく、住宅密集地域ではその個体は戸外には出せないこともありえる。
しかし、大型種でも鳴き声が小さく安心な種もいる。「モモイロ・インコ」と「ヨウム」だ。この両種は一部のうるさい小型種より鳴き声が優しいので、運悪く”鳴く”個体に当たったとしても白色オウム類やコンゴウ・インコよりははるかにこの面での安全性が高い。
「対策」
鳴かない個体又は種を入手するしかないのが実情で、「鳴き」だけは去勢することが難しいと思ったほうがいい。
今までなんでもなかったものが突然鳴き出したり、一羽飼いしていたときは何ともなかったものが、新たな鳥を購入したとたんに鳴き出したりする場合もあるようだ。
特に、同種や近縁種を新たに購入した時に変化が起こりやすく、別属や別種では比較的起こりにくいような気がするが、断言はできない。むしろ、今が”平和”で鳴かれる(うるさくなる)ことが生活上不都合なら、これらを新たに飼育しない方がいい。
4.噛れる事故
通常、この種の事故は手乗りの大型インコ類や猛禽類に発生しやすいのだが、私自身は猛禽類を飼育したことがないので、省略することとし、ここでは手乗りインコ・オウム類について記載する。
基本的に大型種以外種では発生しない事故と見て良いと思うが、小型インコ類のコザクラ・インコや中型インコ類のヒインコ系のものは気性が荒く、子どもや噛まれた部位によっては危険だ。所詮、「噛まれても小型種だから...」などと思っているとひどい目に遭わされることがある。
しかし、大型インコ類は常に危険と思うくらいでちょうど良い。鳥のほうは噛んだつもりではなくても噛む力は強力そのものなので、思わぬ被害を受けてしまうことがある。
彼らの嘴は唯一の武器であると同時に最大の道具であり、”噛み癖”は直しにくい大きな欠点と思ったほうが良い。
「対策」
大型インコ類は頭がいいので、雛から育てたものや良く人に馴れたものは、こちらが望んでいないことを理解できる能力がある。
優しく噛む(甘噛み)でも許さないように日頃から仕込むようにする。具体的には、噛んだら、いつもと違う口調で「いけない」と強く叱ると同時に、手を引っ込めるなどボディー・ランゲージを大げさにして「こちらが不快」であることを明確に示すのである。
逆に、こちらが望んでいることをした時は、こちらの喜びが鳥に伝わるように明確な態度と言葉で示し誉める必要がある。このように、メリハリのある飼育態度が、彼らの教育に重要だ。これは、犬や人の子どもにも通じる基本的な教育指針でもある。
しかし、基本的に体罰はしないほうが良い。手を直接使って叩いたり、嘴を掴んだりする方法がないとは言いきれないが、これを行うと人の手を「怖いもの」と思い敵意をもたせることになりかねなく、逆に噛みつきの原因となる可能性があることを理解しよう。
下手な仕込みや教育ならばしないほうがまし。基本的に、体罰厳禁主義論者になったほうがずっと安全だと思う。
また、肩に乗せて遊ぶ方もいるようだが、これは極めて危険であることを認識しよう。目や耳が死角になり無防備な状態になる。どんなに馴れた鳥でも、思わぬ行動をしないとは限らない。
もし、目を噛まれたら失明の危険さえある。また、鳥は光るものや動くものに反応するため、耳のピアスを噛まれたらたいへんなことになる。日頃から、人の手より上には乗らないような習慣付けが大事。当然、私は手と膝以外には絶対に乗せない。 |