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本ページは仮オープンですので、最新の情報をご確認願います。
完成を目指して行きますのでご期待を!

第7次 07/21更新

〜はじめに〜


 プレコは基本的にはエラが小さいので、溶存酸素の少ない水には弱い性質があり、流れのある溶存酸素の多い水域を好む性質がある。
 特に、乾季の高水温期は溶存酸素量が減少するだけに、よりその傾向が高まるのではないかとみている。
 もっとも、この性質は広範囲に棲んでいるだけに全ての種がそうだということは断言できないが、少なくても清流(急流)域に棲む種についてはこの性質が強いとみて良い。
 清流域は一般的にきれいな水であり、有機的な汚濁は極めて少ない環境である。結果として、この水域で捕獲された天然もののプレコたちは飼育下においては水質に極めて敏感なのである。特に、水玉模様やラインの綺麗な種ほど水質にうるさい傾向が強く、私たちを悩ましてやまない。
 そこで、本稿ではプレコをより楽しく飼育するための飼育解説をしたいと思うが、記載内容を理解するには、PH及びろ過についての基本知識が必要かもしれない。
 今後、PH及び濾過の問題については我がHPにおいて単独の解説をしたいと思う。
 最後に、このページではただ単に飼育するための基本飼育であり、「繁殖データ」ページに記載した方法とは次元の違うものであることも併せてご理解頂きたい。

プレコ飼育の基本〜初期導入編〜


 基本的な飼育といっても、各個人の飼育環境や思考はまちまちである。また、一般的にプレコだけを飼育している人は極めて稀だ。よって、ここではプレコ以外の同居魚は小型カラシンが少々という前提で話しを進めることとする。

1.水槽のサイズと適性尾数

 飼育個体サイズが10cm程度の小型種を4尾までなら標準45cm水槽でも飼育が可能である。簡単な計算方法を伝授しよう。
 10cm個体1尾=10リットルを基本にしよう。もちろん、ろ過能力、水槽の底(高さ)面積、水温、シェルターなどによって変動することは充分承知しているが、標準水槽を使用し、以下の管理をすればほぼ問題なく飼育できるはずだ。

2.入手のポイント
 
プレコは体型に似合わず意外に弱い種が多いことを先ずは念頭におき、入手すべきだと思う。
 どんな鑑賞魚でもそうだが、稚魚や幼魚が弱いのは当然である。しかし、逆に大き過ぎるものも意外にもろいので、できれば若魚を選択したい。
 例えば、人の場合は青年期、つまり15〜35歳の間が最も死亡率が少ない。病気に対する抵抗力も他の年齢に比べてはるかに強い。そこで、寿命を考えた場合は15歳が最もよいと言える。よって、人の15歳程度に相当する魚をゲットするのが最も良いのである。
 人口繁殖個体は天然採集個体より水質への適合力があり丈夫なのだが、あいにくこの手のプレコはサッカー(ヒコストムス)やセルフィンの一部に限られ、しかも国内繁殖個体は全く流通していない。多くの種は採集個体である。
 よって、日本の水になれていない入荷したばかりの個体は避けたほうが無難だ。欲しい種の売れ残りや引取り魚がいたら迷わずにゲットだ。
 その他、注意すべき事項を次ぎに挙げるのでご参考にされたい。
1、同種他プレコに比べ、きれい過ぎるものは避ける−−−プレコは★になる直前にすごく鮮やかになる。きれいなものを入手したい気持ちは分かるが、プレコを選ぶときだけは”謙虚?”な気持ちで、色調だけは極く普通の個体を選んだほうが無難だ。
 もちろん、★的な要素でなく、個体の本質として際立ってきれいなものもいるが、この見極めは極めて困難。毎日ショップに通って1週間くらいはその個体を観察して、餌食いなどを確認してから入手する必要がある。
 尚、★的な要素で綺麗に見える個体は餌も食わないことが多く、ほとんどが1週間程度で結論がつく。
2、同種他プレコに比べ、濃淡の激しい色調のものは避ける−−−種によっては1の状態が濃淡で表現されるものもいる。詳細は1を参照。
3、他の魚にいじめられているものは避ける−−−常識
4、腹のへこんだ個体を避ける−−−必ずしも、やせている個体が★になるとは限らないが、少なくても、餌切りされ輸送されたばかりの個体であるか、又は餌を食っていない可能性が高い。無理して入手する必要はない。
5、腹の大き過ぎるものを避ける−−−4とは逆に腹が異常に大きい個体がいる。このような個体は腹水病や寄生虫がいる場合がある。また、偏った餌を与えている可能性もある。いずれにしても購入しないほうがいい。
6、寄生虫がついているものを避ける。−−−時々、魚ジラミが寄生しているものもいる。目的以外の同居魚にも十分注意して、このような魚が1尾でもいたら、絶対に購入してはならない。
7、病気のものは避ける−−−常識ではあるが、意外に見逃しやすい。5と同様に同一水槽に1尾でも病気の疑いがあるものがいた場合にはやめることが、今飼育しているプレコを守る。これは私自身への戒めでもある。選択眼と同じくらい大事なことは意思の堅さだ。
8、呼吸の早いものは避ける−−−呼吸の荒さは病気のひとつの前兆でもある。鰓病(鰓に寄生虫がいる)が心配なのである。しかし、アンキストルス(ブッシー系)やパランキストルス(グローボ系)、特にマツ・ブッシーは通常でも呼吸が荒いので、この種の見極めには経験が必要かもしれない。
9、ショップへの入荷、1週間以内のものは避ける−−−ショップに入った個体は大体1週間で白黒がつく。この間によく観察して、もし同居魚を含め病気を確認したら、回復後2週間は購入を控えたほうがよい。
 
3.飼育水
 
全ての魚類は塩素で消毒された水では生存できない。また、それぞれに適する水温や水質も違う。多くの魚は私たちが飲み水に使用している水道水の塩素を取り除き、その魚の適温にするれば、とりあえず使用できる範疇になると思っているが、水質のうちPH(ペーハー)を知ることは後々使用すべき濾材選択や初期水槽設定の重要な要素となる。
 @塩素除去
 塩素を取り除く方法は、「汲み置き水」、「中和剤」、「活性炭浄水機」の3種類があり、前2者は小規模飼育や少量水換え派に適合する。
 これに対し、活性炭浄水機は大規模飼育や大量水換えに適し、これに給湯器を組み合わせればより以上の使用に耐える。
 ◎汲み置き水を使用する方法は、一番コストが低く、安全な方法と思われがちだが、予備タンク、脱塩素時間、水温維持などの問題のほか、炭酸塩基硬度の高い水では時間経過によるPH値の上昇もあり、大量の水換えは避けるべきだ。
 ◎中和剤は時間的・コスト的に手軽な方法だが、予備タンクの必要性に加え、大きな問題は塩素を中和して残ったものが”酸素”と化合し、酸欠になりやすい欠点がある。表示適量を守りながらも季節的な水道水の塩素含有量に注意した使用を心がける必要があり、上記同様大量の水換えは避けるべきである。
 ◎活性炭浄水機はコストが最もかかるが、これに給湯器を加えれば、何時でも水換えができる利便性など強力な設備である。
 それでも、意外な落とし穴がある。活性炭は一定容量の不純物を除去した後はそれを放出する性質がある。この時放出されるものが”塩素だけではない”だけに注意が必要となる。現に、私はこの交換時期のミスで17本のプレコ水槽の内4本に大きな損失を与えてしまった。
 A水温
 プレコは比較的低水温がいい。低水温に強いヒポ系では15度程度でも生きているものもいるが、一般的に22〜28度の範囲がよい。幼魚や稚魚は成長促進と病気予防のため比較的高い水温で飼育し、成魚は比較的低い水温で飼育したほうが長生きするようだ。しかし、インペリアル・ゼブラでは幼魚・成魚共に比較的高い水温がいいようだ。
 この水温を維持するには、冬はヒーターを使用すればいいのだが、夏の高温期に水温を下げるのはたいへんだ。具体的には、「照明を消す」、「水槽のガラス蓋を空ける」などが一般的な手法であるが、それ以外に水槽の上面から直接ミニ扇風機で風を送り、「気化熱」によって水槽内の水温を下げる方法もあり、これは現在、熱帯魚用に製品化されている。この方法なら2〜3度程度は下げられる。
 B水質
 初期水槽を立ち上げる場合は、自分が使用する(できる)水のPH(ペーハー)を知る必要がある。PHとは7を中性として低い数値ほど酸性、高いほどアルカリ性であることを意味する。
 プレコは弱酸性から弱アルカリ性の水質で飼育することができる。具体的なPH値は6.0〜7.8程度である。
 PHというと難しく捉えがちだが、水槽内では硝酸などの量が多い状態が酸性、逆にサンゴ砂などカルシューム分が溶けている状態がアルカリ性と思えば良い。
 初期水槽をセットする限り、水のPH値は中性又はやや酸性な方がはるかに安全であるが、一般的に私たちが使用できる水道水は弱アルカリ性に調整されている。 最終的に長期間のことを考えると、弱アルカリ水の方が管理しやすいのだが、初期水槽をセットするには不都合と言わざるを得ない。
 何故かといえば、皆さんは生物が体内からアンモニアを放出することはご存知だと思うが、この性質と毒性を考えて欲しい。
 アンモニアは水のPHが低い(酸性)時はイオン化し、アンモニウム化している。また、アンモニウムはアンモニアに比べはるかに毒性が少ない。ちなみにPH7.0以下ならほぼ100%イオン化しアンモニウムになっている。
 よく「水換えをしたら魚が★になった」という話しを聞くが、水温、残留塩素に問題がなければ、PHの問題とみて良い。
 つまり、濾過機能が確立していないアンモニウム値の高い水槽の水を高いPH値の水で交換したことによって飼育水のPHが高くなり、アンモニウムがアンモニアに還元した可能性が高いとみてよい。
 よって、初期水槽を立ち上げる場合は、飼育水を酸性に傾ける必要がある。具体的には燐酸やテトラ社のPHマイナスなどを使用する他、濾材にもPHを下げる性質のものや影響を与えないものを選択し、6.9〜6.5程度を維持すべきなのだ。
 
3.濾過機・濾過材の選択と濾過サイクル
 濾過こそは、全ての鑑賞魚飼育で最も難しく、最も大事な問題だ。これを理解しないとプレコはもちろんのこと鑑賞魚の楽しい飼育は行えないのである。
 @濾過器の選択
 プレコは流木も食うので糞の量が多く、水換えや濾過槽の部分洗浄は他の小型カラシンとは比較にならないくらい頻繁に行う必要がある。
 通常市販されている濾過器で最もメンテナンスがしやすいのは、上部フィルターだと思う。小型種を少々飼育する程度では、どんな濾過器でもさほど問題はないと思うが、沢山飼育する場合や大型種を飼育する場合は、先のことを考えて上部フィルターを選択したほうが無難だ。
 これは濾材の出し入れがし易い簡単な構造であり、濾材交換や追加といったメンテナンスはパワーフィルターに比べ格段に楽だ。また、生産量が多く比較的安いので購入しやすい。濾材も沢山入るので、濾過能力も強力だ。
 60cm以上の水槽ではサブ・フィルターとしてテトラ社のブリラント・フィルターWなどエアードリフト系スポンジフィルターを併用しよう。このフィルターが機能し始めればこれだけでも60cm水槽までは充分濾過できる能力があり、両濾過機を併用することによって濾過能力の強化と同時に故障した場合の安全性も高めることができる。
 A濾過材の選択と投入方法
 既に水質で述べた通りPHはプレコはもちろんのこと鑑賞魚では最も重要であることを知る必要がある。
 少なくても、初期水槽を立ち上げるときはPH値を高める要素のあるカルシュームを含有する濾過材やその他を投入すべきではない。これらアルカリ性濾材などは濾過が充分機能してからでも間に合うし、そうなれば酸性化させないために使用すべきだと思うが、こと初期水槽の立ち上げ時には使用してはならないのだ。
 また、吸着系濾材として、活性炭を使用する方も多いと思うが、これは飼育水をアルカリ性に傾けるばかりでなく、吸着後(飽和後)は吸着したアンモニアなどを放出するので、少なくても濾過槽に入れずに、すぐに取出しができるようにしたほうがよい。
 なお、活性炭の吸着能力はせいぜい2日程度と思ったほうがよく、安いものはもっと効果ないことを知ることだ。
 ところで、皆さんはどの様に初期水槽を立ち上げているのだろうか?「高価な濾材や濾過器を使用する」ウーン、余り効果は期待できないのだ。「市販バクテリアを添加する」これも思ったような期待ができないことが多い。
 なぜだろう?濾過には濾過バクテリアが濾過材に付着してはじめて機能する。ここまでは多くの方がご承知だろう。
 しかし、こと初期設定の水槽では通常販売されている商品ですぐに濾過機能を発揮するものは皆無だと思う。やはり、時間経過を待つか、さもなくば「超簡単セットアップ・ページ記載の使い古しウール・マットや濾材を使用する」以外に有効且つ即効的な手段はないと思う。
 B使用済のウール・マットの移植
 ウール・マットを物理濾過(大ごみ処理)を目的として、最上段に入れている方が多いと思うが、この目詰まりしかけたマットには、糞尿などの有機物が、未処理のままや処理途中の状態で付着している。
 同時に、目詰まりしかけた状態のものは、好気と嫌気の両濾過バクテリアが付着している。つまり、濾過バクテリアとその餌となる有機物の両方が存在する状態になっているのである。
 これをそのまま新しい水槽の濾材や底砂に移植するのが、ここで論じる「使用済ウール・マットの移植」方法である。
 この方法でセットしないで、真新しい水槽を通常通りの方法でセットし、魚を投入したら、最初はほぼ全滅。その後、新規に投入した魚が★にならなくなって、約2ヶ月たってようやく水槽内の濾過環境が安定しはじめ★にならなくなる。
 つまり、最初は魚が排出するアンモニア=窒素化合物がどんどん増えて魚の棲めない環境に変化する。
 続いて、自然に濾過バクテリアが発生してアンモニアを餌にして繁殖していく。濾過の過程では亜硝酸や硝酸など化学的変化が起こる。詳細は省略することにするが、その後は濾過バクテリアと窒素化合物が折り合いを付けながら水槽内環境を維持していく。その後は徐々にヘドロや老廃物の蓄積が増えバクテリアの棲む領域が減少してくる。と、同時に硝酸による飼育水の酸性化と併せ濾過バクテリアの減少によって濾過能力も減少、結果としてアンモニアや亜硝酸が増加してくる。やがて魚の棲めない環境になる。
 この水槽内の環境変化現象の初期の部分は、私が論じる「使用済ウール・マットの移植」によって簡単にクリアーできるのである。

4.底砂の選択と使用

 基本的にプレコなどの”底もの”を飼育する場合は、底砂を薄く敷くことが基本だと考えている。特に、プレコについてはその食性を考慮し、私は底砂を薄く敷くことを提唱している。これはプレコの糞は比重が重く底面に溜まりやすいからだ。
 こう申し上げると、それなら、いっそのこと底砂をしかない方がいい。との極端な意見も出そうだが、底砂がないと魚が落ち着かないことに加え、水槽内のゴミが目立ち美観を損なう。また底砂も立派な濾過機能を持っているため、入れないより入れたほうがはるかに濾過の面でも貢献できるのだ。
 底砂は、一度投入すると入替えが難しいだけに、前述の通りPHの問題を考え、水質に影響を与えないものが望ましい。
 つまり、PH値を上げるようなサンゴ砂や珪砂などカルシューム分を含有する底砂は使用すぺきではない。
 尚、PH値を上げるものは濾過機能が完成する2月後のことだ。その時は酸化防止上カルシュウム分を有効に活用する必要があるが、それでもサンゴ石など取り除きやすいものを入れたほうが管理しやすくなるので、初期設定の底砂を変更する必要はないように、酸性化に傾ける要素のあるものも使用せず、PHに影響を及ぼさないようなものを選択したほうがよい。
 その意味では、”貝殻除去済み大磯”がコスト的な面もあわせ最も適している。

5.流木の必要性

 プレコのシェルターには流木が最も適する。特に、ワイルド個体のうち歯にトゲのあるもの(詳細は分類・同定ページ参照)については流木を削り取って食っているようなので、人口飼料になれるまでの副食として活用できると思っている。
 どの種が流木を餌としているかどうかは確信するまでには至っていないが、他のシェルターより効率がよいことはだけは間違いない。
 一般的に流木は水を暗褐色にするものが多いが、通常このこと自体に悪影響はなく、むしろ酸性の物質を放出しているようなので、初期設定上では喜ばしいこととも言える。
 しかし、稀に”灰汁”(アク)と呼ばれるタンニン(アルカリ性)有害物質を含有しているものもある。これは、灰色の硬化物質で、他の部分との色が違うので比較的簡単に発見できる。これを発見したら、ワイヤーブラシなどできれいに取り除いておく必要がある。
 なかには、川から拾ってきた流木を使用したいと思う方もいるだろうが、松ヤニなど危険な物質が含まれていたりするものもあるので、材質(木の種類)に注意するほか、寄生虫などを駆除するため、充分な乾燥が必要となる。
 但し、海で拾った流木は絶対使用してはならない。この流木の塩分はなかなか抜けないので、特に塩分に弱いきれい系プレコには禁物と言える。なるべくなら国産流木は使用しないほうが無難である。
 最後に、流木は水に沈まなければ話にならないが、永く空気中に保管されていたものでは沈むのに時間がかかるものがあるので、比重の重いものを選ぶか、又は水に浸けてあるものを選ぶとよい。

以下は後日アップする予定である
6.餌
 プレコは口の形状を観れば、何かを捕食するタイプの魚でないことは間違いない。物を削り取るような構造になっていることは理解できるだろう。
 水草の葉や石、流木などの他死亡した魚など動物の表面にくっついて、その物体そのものか又はその表面に付着した物質を削り取って食している。

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