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プレコの飼育解説-VOL1
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07/22更新

超簡単セットアップ
「さあ、プレコ飼育をはじめよう!」


 
何も考えずに、このストーリーにしたがってプレコ飼育をはじめよう。
登場人物は主人公で初心者の「Ancistrus:A」、その友人の「Cochliodon:C」、Cの知人の「Pleco:P」である。

C:まず、水槽を置く場所を決めよう。畳の部屋はダメですよ。フローリングの台所か居間がいい、コンセントと水道蛇口に近く、排水もし易いところ、直射日光が入るところもダメだよ。

C:設置場所は決まった?
A:最初に教えてもらったとおりの場所を見つけたよ。
C:早速、ペットショップに行こう。飼育器具の用意だ。
 水槽はガラスの標準60センチ、これに合うガラス蓋1枚。そして、2段式水槽台、バックスクリーンも忘れずに!
 濾過器は上部フィルターとテトラ・ブリラントのツイン・タイプ、エアーポンプ1口用とエアーホース。
 底砂は大磯少々。濾材袋(フルーバル103又は203用3〜4袋)、ヒーター100W2本、サーモスタット(電子式、2コンセント用、片コンセント100ワット以下作動)、ヒーターカバーも忘れずに!
 それから水温計、デジタルPH計と、流木2個....形が複雑でなるべく重いものを選ぶ。それから、排水用底砂クリーナー。
今日はこのくらいでいいかな?忘れ物はなかったかな?
A:あっ!上部フィルターの濾材と蛍光灯は買わなくていいの?
C:慌てないで....ここではこの位にして、次ぎにいこう。

C:次ぎは、ホームセンターに寄り道して!
 水槽台の下に敷くコンパネを切ってもらおう。サイズは65×40cmくらいかな?厚さは15ミリ以上がいい。それから、発砲スチロール板、圧縮の強いやつで厚さは3〜5ミリくらいかな、これも一応コンパネと同じサイズのものにしよう。
 園芸コーナーにも寄って、レイアウトの植木鉢だ。素焼きの超安いやつで深さは12〜20cm。
 その他に、鉄ノコ、細いワイアー・ブラシ、カッターナイフ、ハサミ、紙ヤスリ又はヤスリ、薄い両面テープが必要だ。
 それから、水道ホースも蛇口から水槽までの長さと水槽から排水口までの2本。蛇口にホースを取り付ける部品、3口の延長コードも...家にないものはここで用意していこう。鉄ノコは歯だけでもいいよ。

A:早く家に帰ってセットしなくちゃ!
C:ホームセンターで買ったコンパネを敷いて、その上に水槽台を組立てて載せよう。
A:バランスはどう?
C:Very Good!
 次ぎは、水槽の下準備だ。水槽と上部濾過槽をよく洗って外側をよく拭き取り乾燥させる。
 その間に水槽の底に敷く大磯砂を鉄ザルに入れて、こするようによく洗い流す。貝殻を見つけたら取り除いてね。
 次ぎは流木を大き目のバケツに入れ、水を注ぎ、ワイヤー・ブラシで擦るんだ、特に灰が固まったようなところはよく取り除いてね、余り擦ると木がなくなっちゃうから適当にね。
 今度は、植木鉢を鉄ノコで半分に切る。上からみて半月状になるように、切ったら水に入れておこう。
 さて、水槽が乾いたら設置場所へ持って行こう。水槽を台に載せる前に、発砲スチロール板を先に敷いてしまおう。
 発砲スチロール板を水槽台に載せ、その上に水槽を載せて、サイズを合わせて水槽の底板から5ミリ程度はみ出すようにカッター・ナイフで切る。切り終わったら、切り口をヤスリか紙ヤスリで擦っておくといい。
A:水槽台に直接水槽をのせては行けないの?どうして発砲スチロール板の切り口を紙ヤスリで擦る必要があるの?
C:水槽台は平らに見えていても意外に歪みがあるんだ。水槽は歪みに弱く、水を入れたときに割れる場合がある。発砲スチロール板は歪みの吸収材なのだ。
 そして、圧縮の強い発砲スチロールは切り口が鋭いんだ、水槽の底からはみ出したところで手を切る場合もある。
 それから、水槽は水槽台の上段に設置するよ。下段はとりあえず空けておこう。
 両面テープを少し切って、発砲スチロールの4隅に張りつけ、両面テープ面を下にして、水槽台に固定しておく。
 さあー、水槽の準備だ。バックスクリーンは内側に貼る方もあるが、プレコの場合は外側に両面テープをつけて貼ろう。
 後の作業は水槽を発砲スチロール板の上に置いてから。
 先ず、水を5cmほど入れてから底砂を水槽の底が見えない程度に薄く敷き詰める。  次ぎに、2つに切った植木鉢、流木、ヒーターカバーにヒーターを入れ、底から少し離してキスゴムで固定、サーモスタットのセンサー部分も底から少し離し、なるべくヒーターから離して固定。まだ通電しちゃダメ。
 ブリラント・フィルターはエアーホースを取り付けてからキスゴムで固定、エアーホースはまだ切らずに長いままにしておこう。
 水温計は真中の見やすいところへキスゴムで固定する。キスゴム類は水槽にある水に付けてから設置するときちんと固定できるよ。
 最後に、上部フィルターを水槽に設置したら、水を入れる準備が整った。早速、水を入れよう。
 ところで、君んちには給湯器があるから温水が入れられるね。だけど、今ある家庭用浄水器は使えないよ。
A:どうして、この浄水器は使えないの?水道水の塩素が取れればいいんじゃないの?
 それに、浄水機がなくたって中和剤を入れれば済むんじゃない?
C:一般的な家庭用浄水機は通水量が少なく、給湯器の水温を最低にしても水温が高くなってしまう。
 それに、一般的に中和剤は塩素と化合し終わると残ったものが酸素と化合する。だから、使わないほうがいいんだ。「入れるより取れ」が飼育の原則さ。
 どうせ、今回用意しなかったものをショップで買わなくちゃいけないし、その時に「水作」の浄水器を買ってこよう。これは、通水圧力が少ないので注入スピードが速く、塩素の処理能力も高いのでお勧めできる。
 お魚飼育は設備が大事なんだ、特に水換えは一番たいへんだから、同じ金を使うんなら高い水槽より給水設備に金を使ったほうがいい。
A:なるほどね、水換えが一番たいへんなのか?!
P:どうせ魚は入っていないんだし、給湯機から出る水温の実験を兼ねて水道水を直接入れてみよう。給湯機の設定水温を最低にしてね。
 いっぱいになったね。チョット澱んでいるだろう。砂利はよく洗ったようでも結構汚れているんだ。それに、前に入れた水や石が水温を下げたので、実際にどのくらいの温度の水が供給できるかわからないしね。
 次ぎは、底砂クリーナーの使い方の練習を兼ねて排水だ。砂利を包み込むようにしながら排水し、ホースを押さえて排水を少なくしなだらかに戻す。
 今度は再注水.....いっぱいになったね。
 水温は23度、でも6月にこの水温はチョット変だな。この水温計がくるっているかもしれない。もう1本必要かも知れないね。少し高価だけどデジタル水温計にしたほうがいいかも。安い水温計はくるっているのが多いから注意しないとね。
 今度は、エアーポンプとサーモスタットを取りつけよう。どちらも、水が掛からない水槽より上でなるべく近くに設置しよう。
 特に、エアーポンプは上から丈夫な紐で吊るすようにしたほうが音や振動がなくていい。水槽より下に設置すると万一停止したときに水が逆流してくる場合があるからね。設置場所が決まったら、サーモスタットの♀プラグにヒーターの♂プラグを入れて....伸ばしておいたエアーホースは少し余裕のある長さに切ってエアーポンプに繋ごう。
 さて、延長コードをコンセントに入れて....サーモスタット、エアーポンプ、そして上部フィルターのポンプも作動させよう。
 ウーン、うまくいった。それでは、サーモスタットの水温設定を上げてみよう。26度で通電のランプがついた。やっぱり、水温計がくるっていたね。
 最後は、PHのチェックだ。先ず、同梱されている校正液をPH計のセンサー部分に付けてから捨てる。次ぎに、また新しい校正液をつけて説明書のPHになるようにPH計の表示を微調整する。
A:設定完了!校正液を捨てて、センサー部分を水槽の水に浸ければいいんだね。
C:それでいい........今は7.5だね。A君、このPHを覚えていてね。今日はこれで終わりだけど、明日はきっとPHは上がっていると思うよ。
 それに、塩素も抜けるだろうからショップに行って、今日買わなかったものを買ってこよう。
A:明日買うものは、照明、デジタル水温計、浄水器それから、濾過材だったね。
C:そうだね。でも、濾過材は僕にチョットした考えがあるんだ。まかせておけよ。 それじゃ、また明日ね。

次ぎの日
C:A君お待たせ!
A:早くショップに行って足らないものを買って来ようよ。
C:その前に水槽のPHを計ってみよう。
A:本当にPHが上がっているかな?、計り方は昨日と同じようにと、
C:ちょっと、待って!今日は水槽の水でセンサー部分をすすぐようにしてから直接計っても大丈夫だよ。
A:もう校正はしなくてもいいからね。それでは計るよ.......8.5だよ。
C:やっぱりね、思った通りだ。普通はPHは上がるんだ。こういう水質のほうが後々の飼育が楽になる。水槽の立ち上げ当初にチョットした工夫をすればいいだけなので心配ない。
 実は、僕も熱帯魚を飼育して間がないんだ。その時は、ネットで知合いになった人の家に何回もお邪魔して教えてもらったんだ。
 その人はPlecoさんていうんだけど、昨日僕がやったこと、そして、これからやろうとしていることは彼に教わったことなんだ。
 これからショップに行って、ショップが使っている上部フィルターのウールマットか運がよければ濾材の一部をもらってこようと思うんだ。そうすれば、すぐプレコが飼えるようになるんだけど.....
A:その話しの意味はよくわからないけど.......ショップで新しいウールマットや濾材を買って、使い古しのものと交換してもらえばいいんじゃない?
C:さっき話したPlecoさんが言うには、よほど仲良くしているショップじゃないとこういった頼みには応じてもらえないらしい。
お客のみんなにこんなサービスしたら面倒だし、第一、この方法で初期水を作ったら魚が★にならないんだ。結局、ショップとしては売れなくなってしまうんで、難しいらしい。
僕の水槽は設置してから間がないし、最悪の場合はPlecoさんにお願いすることとして、先ずショップに行ってみよう。
A:とにかく、昨日のショップに行って頼んでみようよ。それから、照明やデジタル水温計も買わなくちゃいけないしね。
ところで、Plecoさんていう人はどんな濾材を使っているの?
C:主としてシュポラックスというガラス繊維でできたものを初期水槽にはいれてるといっていたね。そして、2ヶ月くらい経ったらシュポラックスを少し取り出して、その分だけ大き目のサンゴ砂と交換するんだって。
A:分かった。何はともあれショップに行ってみようよ。そして、頼んでみよう。

−−−−−ショップにて
AとCは打ち合わせの通り、店員(S)に頼んでいる−−−−−−−

A・C:実は昨日水槽を買った者なんですけど、折り入ってお願いがあるんですが....新しいウールマットとシュポラックスを買いますので、古くなって交換する必要のある水槽のウールマットや濾材と交換してもらえないでしょうか?
S:申し訳ありません。昨日、うちの水槽は全部メンテナンスしたばかりなんで...
店長も今日は休みですし、私ではどうしようもありません。それに、うちではそうことはできないことになっているんです。
A・C:やっぱりダメですか?
S:ごめんなさい。

−−−−−−店内を見渡すと、うわさのPさんがプレコ水槽の前で他の店員と立ち話しをしている。−−−−−−−

C:Pさん、こんにちは。その節は色々教えていただいてありがとうございました。
P:どういたしまして、Cさんのお魚は元気ですか?
C:おかげ様でまだ一尾も★になっていません。
P:それはよかったですね! ところで、今日は?
C:あそこにいる僕の友人Aが昨日水槽を買ったものですから、Pさんに教わった”例の濾材の裏技”をやろうと思って、この店にお願いしてたんです。
P:それは無理だよ。この店はそういうこと応じないと思うよ。どの店だってそんなこと応じるわけないよ。
C:やっぱり、無理ですよね....ところで、この後すぐに家に帰りますか?お邪魔していいですか?
P:うーん、いいですよ。

−−−−−−AはPにAを紹介し、Pに少し待ってもらい、Aに予定通りの品物を購入させ、いっしょにPの家に行くことにした。−−−−−−

C:Pさん、お店では話せませんでしたが、お願いが....。
P:分かってますよ、濾材が目的なんでしょう? いいですよ。
A:よろしく、お願いします。ところで、”古い濾材を初期水槽に使う”って、よくわからないんですが.....
P:簡単に言うと、濾過バクテリアの付いた濾材を使うということなんです。通常、新しく設置した水槽の砂利や濾材には濾過バクテリアが付着していないから、魚が排出する有害なアンモニアを処理できない。だから、魚が★になってしまう。
 そこで、既に魚を飼育している水槽の濾材を新しい水槽に入れれば、濾過バクテリアを移植できる。
 私には水槽が沢山あるので、初期水槽のセットは簡単なんです。この方法でやれば、その日に水槽をセットして、その日に魚を入れることができるんですよね。
 具体的には、水換えや濾材のメンテナンスの時期にある水槽から半分水を抜いて新しい水槽に入れ、同じように濾材も半分取り出してそれを新しい水槽の濾過槽に投入、両濾過槽に不足した分だけ新しい濾材を入れ、給湯機で飼育水と同じか1度程度暖かい水を浄水器を通してそれぞれの水槽に入れれば、ほぼ同じ条件の水槽があっと言う間に完成、PHの調整も必要ないと思う。
 もっと簡単な方法は、新しい水槽はウールマットだけ取り除いた状態でその他は通常通りセットする。そして、既に機能している水槽から「目詰まりしかけたウールマット」を取出し新しい水槽内の水で洗う。
 理屈は後で充分研究することとして、先ずは私の水槽から目詰まりしかけたウール・マットを持っていって、セットしてみたらいい。

A:具体的にどうセットしたらいいんでしょう?
P:ここからウール・マットを持っていったら、昨日セットした水槽の上部濾過槽のポンプを止めてから今日買ったシュポラクスをよく洗い水きりしてから4つに分けてフルーバル103用濾過材ネットに入れてセットする。セットしたら濾過槽のポンプを作動させる。
 次ぎに、汚れたウール・マットを水槽に入れ、濯ぐようにもみ洗いする。水はすごく汚くなるが、気にせずにそのまま洗い、 ウール・マットの目詰まりがなくなったら、そのまま1時間程度ウール・マットを浸したまま待つ。すると、水の汚れが濾材や底砂に吸収され、濁りが少しとれ、中が見えるようになる。
 そうなってから、上部濾過槽を開け、既にセットしたシュポラクスの上にひたしておいたウール・マットを載せる。これで、できあがり。
 この後、すぐに少々のプレコなら入れても平気なはずだが、ワイルド系はPHを調整したほうが無難。少なくてもアンモニア及び亜硝酸については、基本的に問題はないはずだと思う。
 Aさん、私が繁殖させたブッシーマウスを♂1♀2をもって帰って、早速実験してみたらいい。
A:本当にいただいていっていいんですか? お言葉にあまえて、いただきます。
P:セット後2週間は水換えはしないでね。毎日PHを計って、PH6.0に近くなったらまた遊びに来てください。
A:PH6.0ですね。分かりました。

−−−−−−その後、AはPから聞いた通りに水槽をセットし、初期水槽の苦労をすることなしに楽しい飼育が始まった。−−−−−

Aの水槽は設定3日後にはPH7.5に低下し、約2週間後には6.0にまで低下した。
そこで、Aは再度Pの温室をたずねることにした。
A:Pさんが言った通りPHが6.0になりましたので、やってきました。この後、どうしたらいいんでしょう?
P:どうやら、濾過が機能したらしいですね。それでは、底砂の汚れを取り除きながら半分くらい水換えして下さい。そうすると多分7.3くらいになると思います。
 水換え後に水が白濁したようになったら、異常ですので注意する必要がありますので、私に電話して下さい。見てあげましょう。
 多分、そうはならないで、輝いたように澄んだ水になるはずです。そうなれば、もう濾過が完全に機能している証拠ですから安心してください。
 水換え後、2日経過したPHが7.0以下になっていたら、ウール・マットを新しいものに交換します。同時に、4袋に分けて入れてある濾材(シュポラックス)の一番汚れているものを取り除き、空いたスペースに大粒目のサンゴ砂を濾材袋に入れて投入して下さい。
 以後、1〜2週間毎に半分の水換えし、1〜2月毎にウール・マットを確認し、目詰まりしそうになったら水道水で直接洗浄します。その時メイン濾材の状態を確認し、余り汚れているようでしたら、バケツに飼育水を入れてこれを軽く濯いでから投入して下さい。
 以後、これを繰り返していけばいいと思いますが、余りにもウール・マットが汚れるようなら、上部濾過槽の汲み上げポンプのストレーナーに私が使用しているものと同じスポンジ・フィルターを取り付け、この部分だけ目詰まりに注意しながら毎日水道の水できれいに洗ったらどうでしょう。
 この方法なら濾過の負担がなくなるので、上手にやれば半年くらいはウール・マットを洗うことも必要はなく、メイン濾材では1年はメンテナンスする必要がなくなります。そして、水換え頻度も少なく済むので、失敗も少なくなります。
 
−−−半年後、Aはブッシーマウスの繁殖に成功し、新たに1本の水槽を購入、今度は自分の水槽だけを使い同じように「超スムーズ飼育」セットアップで水槽を立ち上げて楽しい飼育をしている。−−−

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