について(電装系)

●ウィンカー

ZOOKにはバッテリーを積んでいないため、交互点灯式ウィンカー方式が採用されている。
ACGより発生した電流によりウィンカーのスイッチを入れると、リレーのバネで引かれている
NC(ノーマルクローズ)側のランプが点灯する。
その後、発信回路からの信号によりトランジスターへ入力されているコイルへと電流が流れる。
電流がリレーコイルに電磁石を発生させ接点がNO(ノーマルオープン)側へと引っ張られ
NO側に接して点灯する。
電流をトランジスタがON,OFFの繰り返しをすることにより、NC側、NO側ランプを交互に点灯
(点滅)させている。

 
 ▲交互点灯式ウィンカー(トランジスター式)

それに対してバッテリーを車載しているタイプには従来方式(コンデンサ方式)が採用されている。
1.接点は通常閉じていて、コンデンサは開放状態になっている。メインスイッチをONにして
  ウィンカースイッチを入れると電流(I)が接点及び電流コイル(L1)に流れこの電磁石の
  吸引力により接点を開く。
2.接点を開くことによって電圧コイル(L2)を通してコンデンサの充電を始めるが、L2の電磁石の
  吸引により接点は開かれたまま。
3.コンデンサの充電が終わりに近づくとL2の吸引力は弱くなり接点を閉じてらんっぷに電流が流れ
  ランプは点灯する。
4.接点を閉じ、コンデンサーが放電状態になってくるとL2の電流の流れが逆になり磁石が反対に
  働き始めるが、L1の電磁石の吸引力と等しくなり接点は閉じたままである。
5.その後、コンデンサーの開放が終わりに近づくと電磁石の吸引力L1>L2となり、接点が開きランプは
  消灯する。この接点の開閉の繰り返しがランプを点滅させる。

 
 ▲前後同時点灯式ウィンカー(コンデンサー式)
 

●レギュレーター

ZOOKにはバッテリーを搭載していない為、オールAC回路を採用している。
オールAC回路のレギュレーターは重要な働きをしており発電特性を変えることにより
アイドリング時でも充分な発電量が供給される。

 

ACGより発生する電圧は高回転になるほど高くなるがこれをそのままにしておくと
バルブ切れの原因になる。

これを防ぐのがレギュレーターの大切な役目である。
ACGより電圧が発生するとコントロールユニットがこの電圧を監視し、
規定電圧以上になるとSCR(サイリスタ)に信号を送り、
SCRで規定電圧になるように制御する。


 
 

●オートチョーク

ZOOKに装備されている自動燃料増量式(オートバイスタータ)のチョーク機構は
キャブレターに取り付けられ、発熱体、熱膨張体、液媒体、ピストン、バイスタータバルブ等で
構成されている。発熱体はACG電流により発熱し、その熱を熱膨張体が感知して
体積変化をすることによって、ピストン、セットカラー、バイスターターバルブを作動させ
燃料増量回路の開閉することにより適度な混合気をエンジンに供給する。

  
 



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