自転車と車椅子が 一緒に小湊鉄道
シティライフ市原版 記事

 2002年11月22日

 晴天に恵まれた11月3日。マウンテンバイクでサイクリングを楽しむ『ランニング ワイルド』が養老渓谷へツーリングに出かけた。小湊鉄道の1車両を借り切って自転車ごと乗り込む秋の恒例行事だが、今年は健常者と障碍者の友だちづくりをすすめる『NPO ウィズ エブリワン』が合同参加した。
 「シティライフでランニング ワイルドの紹介記事を見て興味を持ったエブリワン理事長の倉田知典さんから『交流会を』と声をかけられたのがきっかけです。ただ集まって遊ぶよりは、目的を持ったものにしたいと思いました」と、ランニング ワイルド代表の菊地明さんは話す。活動予定にあった養老渓谷へのツーリングにエブリワンを誘い、夏から3カ月かけて互いに計画、準備を進めて来た。両者が関心のある美化活動をイベントの目的にし、渓谷内の自然を楽しみながら皆でゴミ拾いをしようと決めた。
 当日は、ランニング ワイルド46名、エブリワン12名の参加者が、五井駅から列車に乗り込んだ。養老渓谷駅から、ゴミを拾いながら朝生原小学校跡地へ。交流会ではクイズやゲームを楽しんだ。「普段自転車で移動している自分たちには、車椅子との速度の違いもあって、初めは正直なじめませんでした。でも、同じ場所で同じことをして楽しむうちに、次第に打ちとけてきました」。交流会後のゴミ拾いでは、互いに仲良くなった者同士が協力して集める場面も見られ、笑顔の絶えない思い出の1日になった。
 「企画段階から、笑顔があふれるイベントにしたいと思っていました。その意味でも大成功だと思います」と菊地さん。まったく違う活動内容のサークル同士が、自然の中で集うことは互いに良い刺激になったという。
 今後も、互いに交流していきたいと話す。