市原市長と懇談会
福祉向上に関する提案書 提出

場所 市原市役所 市長室
 2002年10月03日


 毎年恒例となっている小出市長との懇談会
 エブリワンがNPO法人となって初の提案書提出、心のハーモニー社会が進むように、行政・他法人とのパートナーシップ関係をより一層深めて行けるように協力をお願いしてきました。
 エブリワンから倉田理事長をはじめ4名が参加、社会福祉法人 市原市社会福祉協議会と千葉日報社記者の方も交えて懇談をして来ました。
 市長からは、市・エブリワン・社協が協働出来るよう、できるところから進めて行きたい と、前向きな回答を頂きました。


社会福祉法人市原市社会福祉協議会会長の潤間さんにご挨拶


市長に提案書を提出しているところ
左から潤間さん 市原市小出市長 エブリワン林 エブリワン倉田



ひと通り提案書に目を通す 小出市長



懇談会風景

 提案書の中身は以下の通りで、数ヶ月以内には小出市長より回答頂ける予定になっています。


平成14年10月3日
市原市長 小出善三郎 様

特定非営利活動法人 ウィズ エブリワン
理 事 長 倉 田 知 典

福祉向上に関する 提案書
『心のハーモニー は お互いの対話から』

拝啓

 秋空高くまことにさわやかな季節となりました今日この頃、市長 様におかれましては ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。常日頃、福祉発展へ向け御協力頂き心より深く感謝申し上げます。また昨年5月10日付にて要望書を提出させて頂き、その後 市長 様より御回答をくださり、ありがとうございました
 さて私達、特定非営利活動法人 ウィズ エブリワン(以下 エブリワン という)では活動の一環と致しまして、障碍(障害)者(以下 障碍者 という)等の自立へ向け、日々の生活において、どのような問題点があるのか 多くの方々に聴取等しながら、解決策を模索しております。
 今後 福祉向上を図って行く中で、福祉施策や計画等(検討・試案・事業等 全般)において障碍者(全面介添の要する者も含む)の参画(協働)が最も重要であると同時に、より多くの方々と親密に対話をすることが大切であると、私達は深く思うのです。
 障碍者等の自立 実現のために、下記の事項を提案致しますので御検討の上 市長 様より 文章にて御回答頂きますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

 敬具

※  提 案

□ 下記 ◎ と ○ の提案における「」内とは 以下1〜3の者を該当とします
1 ◎ エブリワン理事並びに会員(全面介添の必要な者)とする
2 ○ エブリワン理事並びに会員(全面介添の必要な者)とすると共に、市内在住の方(全面介添の必要な者) 3 ◎○ 参画する者の 勤務時の送迎介添及び勤務中の介添について、市または各法人等が確保を  
□ 下記 △ は 最優先 提案です

○△ 障碍者理解等の推進を図るため、市が主催するもの及び市が関係している全ての法人等が主催する福祉・医療関連の研修・講習会等、また市内の中学・高校・専門学校・大学等における福祉・医療関連授業の中で、「障碍者を数人 継続講師として参画(協働 非常勤等。報酬は個人へ支払う)」させて頂きたい

1 市事業では無く その他の法人・学校等が主催する研修・講習・授業等については、障碍者講師を継続的に招くよう 市として上記件を要請して頂きたい

2 市内の福祉行政職員、福祉・医療推進中学・高校教職員、特殊教育学校教職員、福祉施設職員 等の研修会等において、エブリワン理事並びに会員を主とし 継続講師として、参画(協働 非常勤等。報酬は個人へ支払う)させて頂きたい。また市事業では無く各法人等が主催の場合は、各法人等へ市として要請して頂きたい

○△ 市が主催のハンディキャップ体験(市民向けと職員研修も含む)・介護講習会等に、「障碍者を数人 継続講師として、参画(協働 非常勤等。報酬は個人へ支払う)」させて頂きたい

◎△ 障碍者生活支援事業において、今後事業行う市または 社会福祉法人 太陽の丘ホーム、その他法人等へ、「障碍者を 相談員(ピア・カウンセラー等)等として 参画(協働 常勤または非常勤等。報酬は個人へ支払う)」させて頂きたい

1 市事業では無く、社会福祉法人 太陽の丘ホーム または その他の法人等が事業予定の場合、早いうちに 市として上記件を要請して頂きたい

●△ 福祉系専門学校・大学等 学生が福祉施設等で現場実習をする上で、学校と福祉施設等が契約するだけで無く、学校が障碍者個人と個人契約制に出来るようにして頂きたい(在宅障碍者(ホームステイ等が出来るように)と入所福祉施設障碍者を対象に)。また学校が障碍者個人と個人契約をするにあたり市が仲介して頂きたい

1 エブリワン理事並びに会員(全面介添を要する者)とすると共に、市内在住の重度障碍者を対象(数人)にして頂きたい

2 個人契約をする障碍者へ 学校から報酬を支払って頂くよう 市として取り組んで頂きたい(社会福祉法人等に支払う額と同じ程度)

●△ エブリワン活動へ 市内各福祉・医療系推進高校、福祉・医療系専門学校、福祉・医療系大学の学生に、「福祉体験(学習等)」として、参加・協力して頂くよう 市として各学校へ要請して頂きたい

◎△ 社会福祉法人 市原市社会福祉協議会における 市民活動(福祉ボランティア等)推進事業または障碍者福祉推進事業へ、「障碍者を参画(協働 常勤または非常勤等。報酬は個人へ支払う)」させて頂きたい

1 市として上記件を要請して頂きたい

● 全面介添を要する者が入所施設だけでなく自宅で一生暮らせるように、重度身体障碍者自立生活支援センターの設立をして頂きたい

1 センター設立・運営は福祉関連の法人に委託事業化して頂けるよう市として要請して頂きたい

2 センター設立・運営は市も参画して頂きたい

3 センター設立・運営に、エブリワン理事並びに会員(全面介添の必要な者)を参画(協働 常勤または非常勤等。報酬は個人へ支払う)させて頂きたい

1 参画した者の勤務時の送迎介添及び勤務中の介添について、法人または市が確保を

● 全身性障害者介護人派遣事業を設置して頂きたい(家族にも介護料の支給を)
1 静岡市・市川市 全身性障害者介護人派遣事業 参考

◎ 市障碍者基本計画の具体的な進展状況把握・問題点・見直し等を図るため、市保健福祉懇話会から切り離し、定例で きめ細かく障碍者福祉施策を中心に検討等を行う推進組織を別に設置して頂きたい。またそれに携わるメンバーの中に、「障碍者を参画(協働 非常勤等。報酬は個人へ支払う)」させて頂きたい

● 市保健福祉懇話会 委員の中で、自力外出の困難な全面介添を要する障碍者に対し、委員会会議時において、送迎介添及び会議中等の介添について、市が確保をして頂きたい

1 委員の中で聴覚障碍者がおり、市の手話通訳者が同席し通訳介添を行っている事例

● 送迎サービスを充実して頂きたい

1 社会福祉法人 市原市社会福祉協議会 送迎サービス事業において、休日・夜間対応を

  1 1ヶ月に1人3回以上の利用に

  2 市として上記件を要請して頂きたい

2 他法人に、送迎サービス事業を設置して頂くよう 市として要請して頂きたい

● 自動車燃料費助成事業を設置して頂きたい。また指定車のみならず、障碍者当事者が送迎協力者の車へ乗車する場合においても、制度利用を可能にして頂きたい

1 千葉市 参考

● 主に視覚・車椅子障碍者のために、ホームからの転落防止のため、市内各鉄道の駅ホームに壁・ドアを設置して頂きたい

1 帝都高速度交通営団 南北線参考
2 市として上記件を要請して頂きたい

● 上記に関する全ての提案について、県・国の関係機関に参考資料として提出し、今後の障碍者等福祉施策において反映して頂くよう 市として要請して頂きたい