1月3日―――。
やはり6時起床。
昨日調達しておいた朝食を取り、身支度を済ませチェックアウトをしにフロントへ。
どうやら朝食のパンとコーヒー位は出してくれるらしい。
既に済ましてしまったのでコーヒーだけ頂きホテルを出た。
天候は曇り。南西の風がかなり強い。
昨日考えたが、天気は西から下りらしい。
よって帰路につく方向性でゆく事にした。
燃料は満タン、一気にR42を北上する。
出発して直ぐ三重県に入る。
主要国道だけあり、やはり流れは良い。80キロ前後だ。
追い風なのでやや楽か。
右手に海岸が広がっている。七里御浜だ。
どこかで見た様な風景で特にもの珍しくもない。
ほぼ直線の道を突っ走る。
熊野市へ入り、海岸を離れる。
「佐田坂」
その名の通り急坂となり、カーブが続くぶっちゃけ峠道だ。
このペースで登るのはシェルパでは少々ツライとこ。
交通量はそれなり。
ワインディングを抜けてもペース変わらず。
何も考えず流れに乗って走る。
尾鷲市より交通量がやや増す。
その後もひたすらR42をノンストップで走った。
伊勢神宮へ向かうのだろうか、伊勢市が近づくにつれ交通量が増加する。
なるべく市街地を避けるべく途中から県道38へ。
農道の様な空いてる道だ。
伊勢市内へ入る手前で少々道を間違えたのか、河川敷の公園に来てしまう。
とりあえずここまで一気だったので公園に立ち寄る。
晴れてきたが、相変わらず風が強い。
一服とトイレを済まし、再び走り出す。
宮川を渡り県道22へ。
市内へと入り、渋滞してきた。そして道が判り難い。
信号待ちをしていると“ゴミ”と遭遇。
誰か迫撃砲でも貸してくれって感じだ。
何がゴミかといえば、“社会のゴミ”にすぎないだろうから。
何とか市街地を通過し県道37で伊勢市内を離れる。
地図には抜け道となっているがそのもので、
適度なアップダウンとコーナーが続き快適だったりした。
県道を抜け再びR42へ。
そう目指すは伊勢湾フェリーだ。
その理由は、また名古屋方面を経由してもというのと単純に面白そうだから。
己的にやや邪道かもしれないが、この際利用してみようと思ったのだった。
正午頃、鳥羽のフェリー乗り場へ到着。
出航まで一時間弱ある為、時間を潰さなければならない。
どうでもよいが、乗り場の手際が余り良くない気がする。

切符を買いに売り場にゆくと案の定激混み状態。
田舎者には絶えがたいものがある。
トイレを済まし、切符を買いバイクの元へ戻った。
外は相変わらず風が吹き荒れている。
フェリーは大丈夫なのか少し心配だ。
時間を持て余していると、一台のフュージョン?が
やはりフェリーに乗る為やってきたので暫し雑談する。
そうこうしていたらフェリーが到着し、いよいよ乗船となった。
そして出航。紀伊半島ともお別れ。
地図も関西から中部へ交代だ。一時間程の船旅となる。
中々フェリーを利用するのも乙なものかと思った。
出航後、初めの内は左程揺れなかった。
が、鳥羽湾から真っ只中へ出て激変する。
船は揺れまくり、客室の窓へ波が激しく打ちつける状況だ。
良く利用する東京湾フェリーではここまで酷くならない。
船酔いする人には悪夢か。
船外へ出てみようと思っていたが、出なくて正解だった。
やがて伊良湖岬が見え、無事到着。
岬へ行って記念撮影などと甘い考えを抱いていたが、
この風ではロクでもなさそうなのでパス。
一路R42を東へ。
殆ど直線の道を追い風に乗って直走る。逆方向でなく何よりだ。
風景はやはり見た様な感じに思える。
給油が近い。
GSをチェックしながら走るが、この国道沿いのはどれもこれも何故か休業中だ。
フェリーで渡る前に給油しなかった事を後悔した。
やがてリザーブに入った。
それでもこの国道沿い以外はGSが無さそうなので、流れに乗って走るより他にない。
豊橋市に入ったが未だ給油していない。
ガス欠が近い事を実感。日も傾き始めている。
こんなところで押して歩くのは願い下げたいので、適当なところで国道を逸れてみた。
が、やはりGSが見当たらず道に迷い出し何故かスズキの工場へ辿り着いてしまう?
相当マズイのでスローペースでとにかくGSを探していたら大通りへ出た。
現在地が良く判らないが、漸くGSを発見し救われたのだった。
給油をし、GS内でとりあえず一服。
どうやらR301沿いらしい。
再び出発しR1へ。
渋滞していたが、ここまで来たら急ぐのも何なので行儀良く車の列に並ぶ。
渋滞と夕日に包まれながら浜名湖を渡った。
浜松市に入ると交通の流れが良くなる。まるで高速並だ。
浜松駅への標識を確認、R1を逸れ北上し市内へ至る。
19時前に浜松駅へ辿り着き、宿泊施設を探す。
既に暗くなり始めている。
今回、ここへは泊る予定ではなかったので下調べは一切無い。
とりあえず大通り沿いにビジネスホテルを一軒発見したがそこはキープ。
一旦駅を一周するが、どうにも他には見当たらなかったので止むを得ずそこに決定した。
駅前で駐車場が無く歩道駐輪となるのがかなり心配だが・・・。
部屋へ荷物を置き食事に出た。
今時のブルーなイルミネーションで駅前は彩られている。
それを横目に歩きながら、明日で終わってしまう今回の旅が記憶の中を駆け抜けていった。
ついでに懲りずに夜遊びしたい思いも、資金が底を突きそうなので駆け抜けていった?
目ぼしい飲食店は見当たらなかったので、例によってコンビニで食料を買いホテルへ戻る。
TVを見ながら食事を済ます。
天気予報では明日はなんとか持つらしいので予定を検討する。
その後、入浴しバイクの無事を祈って就寝。
本日の走行距離、560km。
![]()
![]()