徳島県から心温まるメッセージ♪

2003年5月21日

四国 徳島県に住む 正会員の石井さんからメッセージを頂きました。
自然と絆あふれるステキな文です♪
 
シティライフ「みんなで生きる」 2003.2.1 掲載号
http://www.skz.or.jp/we/Citylife/cityikiru13.htm に載せて頂いた ♪ 石井沙絵 ♪ です。

今の私です 写真(笑)

 2003年4月 徳島県の「かずら橋」にて♪

 

  
 約2年前に倉田さんの講演会をお聞きし、エブリワンの考え方や倉田さんの お話しに強く共感し、その後エブリワンに入会しました。現在は、音楽療法士を目指し 徳島文理大学 http://www.bunri-u.ac.jp/ に通っているため、千葉には なかなか戻れません。早いもので私は大学2年生となり、今後ますます忙しくなりそうです。本当はエブリワンに参加して、みなさんと友達になりたいです。そして私は倉田さんの お話が好きなのでお会いしたいのですが、当分 叶いそうにもありません。エブリワンに ご協力出来ず本当にすみません。その代わりというか、上手く言えませんが…、以下の文を送ります。これからも宜しく お願いします♪

 12月9日、障碍者の日に ちなんで、学校で私が中学3年の時に、「心の輪を広げる作文」というコンクールに書いた作文です。私と障碍児学級に いた友達との出会いを書きました。ただ、あったこと、感じたことを素直に書いたのですが、何と千葉市で最優秀賞をもらってしまいました。当時はとてもビックリでした。

 

作文
 「あっ、変な人がいる。」、小学校へ入学して まもない頃、障害者に対して始めて持った印象が、「変な人」でした。私の行っていた幼稚園には、障害を持った友達はいなく、自分と ちょっと違う友達に対し違和感を感じ始めたのでした。
あるきっかけで、自分の障害者に対する態度が間違っていることに気づきました。それは、私が土気に引っ越してきたばかりで、まだ友達ができず、一人寂しく休み時間を過ごしていた時のことです。そんな時、ベランダから見た光景。今でもはっきりと覚えています。
 低学年で一番人気だった遊具、それはブランコでした。障害児の学級を「つくし組」と呼んでいました。本当は みんなブランコが好きなのに、つくしさんの乗ったブランコは、「つくしだ。きたないから、あっちに行こう。」と言いながら去ってしまうのです。取り残されたつくしさんの表情を見ていたら、私は心に響く冷たさと寂しさを感じずにはいられませんでした。
 「かわいそう、私には、まだ友達はいないし、仲良くしてみよう。」動機は単純なものでしたが、私は声をかける事から始めてみました。話しの内容はくだらないものだったかもしれません。しかし、話していくうちにだんだん話しとしてまとまっているように思えました。今、思えば、声をかける、あいさつをする、このような行動が友達の輪を広めるきっかけとなったのです。
 中学年になると友達も増え、つくしさんと会話をする時間は、しだいに減っていきました。「おねえちゃん、おねえちゃん。」廊下を歩いていた時、後ろから声が聞こえてきました。「誰かなあ。」と後ろを振り向くと つくし組の同級生の一人「ハナコちゃん」がいました。突然声をかけられたので、「何をかんがえているんだろう。」と、不思議に思いました。でも良く考えてみると、「私を友達と思ってくれている。」ということに気づきました。
 私は、その時ずっと そばにいてあげたい こう思ったのです。もちろん「ずっと」というのは不可能に近いことでした。でも、「時間が無い。」と決めてしまうのではなく、できるかぎり つくしさんと一緒にいられるように努力しました。私は、つくしさん達と接しているうちに、私達の周りの人間は、「健常者」と「障害者」を区別している、また変なこだわりを持っていると感じました。確かに、二つの形に分かれています。でも、それは形であり、別々に生活しなさいと指示されているわけではありません。生活する時は、同じ人間。同じように接するべきだと思います。
 そこで私は、言葉で表現しようと考えました。詩やスピーチなど手段はたくさんあります。なるべく障害者についての題材を多く取り上げ、「同じ友達だ。」と思ってくれるような作品を作るように心がけました。その結果、周りの人達がどのように思ってくれたのか分かりません。でも、自分が訴えたことで少しぐらい つくしさん達を分けへだてなく接するようになったと思います。また、つくし組の先生方からお礼の手紙をもらい、自分のやったことは間違いではなかったと確信しました。
 それから私は卒業し、中学三年生となりました。ハナコちゃんは他の学校に通っています。土気中には、「D組」という形で障害児学級があります。部活などで忙しいけれど、給食や昼休みなど時間を作り交流しています。私は、これから義務教育を終え、社会へと進んでいきます。そのときに忘れてはいけないこと。それは、この世の中には多種多様な人間がいるということです。自分と違う面をつっつき合うのではなく、「そんな事、別にいいじゃない。」みたいに普通に自然に生活していけば、自分にとっても他の人にとっても明るい未来が見えてくると思います。
ハナコちゃんは、私に「きっかけ」を与えてくれました。これがなかったら、ここまで考えられなかったと思います。私は、これからも、教えてもらうだけでなく、自分から積極的に周りの人達が考えてくれるような活動をしていきたいと思います。
 ハナコちゃんから学んだことをもとに、これからの人生を歩んでいきます。私に大きな暖かい瞳をくれた、ハナコちゃん、「本当に、ありがとう。」